業種別物流システム
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工作機械製造業への導入
磁気誘導方式AGF + ロジナビ ツーリングの自社物流拠点
10年先でも、時代の変化にあわせて
進化し続ける物流拠点を構築
お客様について
BIG DAISHOWA株式会社 物流センターさま
所在地:兵庫県洲本市五色町鮎原中邑555
ツーリング(工作機械保持工具)のトップメーカー、大昭和精機(本社・大阪府東大阪市)の新物流センターが昨年8月、兵庫県洲本市に完成した。「淡路島から世界へ」を合言葉に、従来、同市内に点在していた5つの工場の完成品を集約し、一元的な在庫管理を実現。また、同社のイメージカラーであるブルーを基調とした色で統一された「見せる物流センター」は、近未来テーマパークを彷彿させ、国内外の取引先だけでなく他業界からの見学者が後を絶たない。※2017年1月より大昭和精機の営業・販売部門が
BIG DAISHOWA株式会社として分社化
お客様からの声
今回、プラッター、無人ラックフォーク、ロジナビをはじめ入庫から出庫まで業務全般に渡る大規模な物流システム機器の導入をご担当された地田センター長にお話をお伺いしました。
リフト以外も本物!
メーカーも含めた強い信頼が鍵
新物流センター構想のきっかけは、年々増加する完成品の入出庫作業に応えるためで、その実現には、当社の複数工場で分散管理していた業務を集約した、よりスピーディで効率のいい物流システムの導入が不可欠でした。また同時に、単なる物流倉庫ではなく、“10年先でも時代の変化に対応できる土台づくりと見せる物流センター”をそのコンセプトに掲げていました。というのも、今の時代は技術もトレンドもハイスピードで進化し、変化し続けています。我々も製品はもちろん、物流部門においても常に世界の最先端を目指し、弛まず進化し続けたいと考えたのです。
完成まで1年半。
イメージを共に具現化
ただ、計画から完成まではたったの1年半しかありませんでした。そこで、20年来のお付き合いがあり、以前から物流業務全体の改善策などを提案頂いていたニチユ三菱さんにお願いすることに決めました。
早速、ニチユ三菱さんは同社の物流システムを導入されたユーザーさまをたくさんご紹介くださり、私を含めた現場管理者がニチユ三菱さんの担当者と一緒に各現場を見て回りました。「A社のあの機器は今すぐうちでも使える。B社のシステムは素晴らしい。C社の設備は将来的に有望」と、いわば“いいとこ取り”をしながら(笑)システムを絞り込みました。同時にニチユ三菱さんの方でも特別チームを編成してくださり、毎週のように、多い時には週2回も当社まで来ていただき、半年以上に渡って内容の濃い打ち合わせを重ねました。
例えば、私どものイメージカラーであるブルーの色づかいで侃々諤々の日々でした。「この部分はもっと濃いものを。ここはもっと薄く。ロゴマークをもっと大きく」とこちらの要望をしっかり受け止めてくださった担当者には感謝の一言ですね。
当初は自動倉庫やコンベアラインなどたくさんのご提案をいただきましたが、拡張性や将来的なフレキシブル性といった長期的な視野から無人ラックフォークとロジナビを中心に採用させていただきました。
物流の未来を見据えた高度な提案を
というのも、この物流センターはまだ完成形ではないからです。当初から「ステップ3」の第1段階だと捉えていました。時代は日進月歩。まだまだ敷地的にも余裕がありますし、時代を見極めながらその時代の最先端のシステムを追加導入していきたいと考えています。
短期間で当社の要望を叶えてくださったニチユ三菱さんの提案力と実行力、そのスピーディな対応には「やっぱり任せてよかった!」と安堵しています。当社の国内外のお取引さまも見学に来られて、「素晴らしい管理システムだ!これなら安心して発注できる」と追加受注にもつながっています。入出庫量が増えたにも関わらず、最新機器と物流管理システムによって作業時間が短縮され、現場作業員たちも「体がずっと楽になった」と言ってくれ、私も大いに手応えを感じています。
今回のシステム導入の経験を通して、私も物流分野の未来イメージが高まりました。今後は私の方からもユーザー目線で、よりハイレベルな提案をニチユ三菱さんに働きかけていくつもりですので、今後ともご協力をお願いしたいですね。
新物流センターの在庫管理や出荷指示作成は「ロジナビ」が行っています。各保管エリアでのピッキング作業は、ロジナビと連携したフォークリフト端末やハンディターミナル、ロジナビVoice(音声端末)を使用して作業が行われ、入出庫作業の効率化と省力化が達成されています。
現場解説
ロボットパレタイザ
当社の5工場で製造された完成品を新物流センターへ運び、入荷検品を経た後、コンベアに乗せたまま自動で梱包し、ロボットでパレタイズしています。近い将来、自動コンベアを拡張して、さらなる作業効率の改善を計画しています。
無人ラックフォーク
パレタイズされた商品は、「無人ラックフォーク」で対象となる保管エリア(パレット仕様固定棚エリア・棚板仕様ピッキングエリア)にそれぞれ自動搬送します。
音声ピッキング端末
中量棚ピッキングエリアでは、「ロジナビVoice」を活用して、ハンディターミナルや伝票を持つことなく、ハンズフリーでピッキングします。
コーターリフト
中量棚ピッキングエリアでピッキングされた商品は、女性でも取り扱いやすい、コンパクトで軽量な「コーターリフト」で出荷梱包エリアへ運びます。
ピッカーエース
棚板仕様の固定棚に収納された小物の商品は、「ロジナビ」を搭載したフォークリフト「ピッカーエース」を使って迅速・正確にピッキングします。
ラックフォーク
資材保管エリアでは、天井が高い倉庫スペースを最大限に活かす「ラックフォーク」が活躍しています。車体の向きを変えずに、前・左右3方向への荷役が可能で収容効率のアップ、作業性が大幅に改善できました。
自動製函機自動封函機
出荷梱包エリアに集約された商品は、出荷検品を経て、自動外箱梱包ラインで最終出荷梱包します。現在は6ラインですが、将来的には増設を計画しています。
オリジナルデザインの各種車輌
プラッターは自動車の塗装でも使われている本格的メタリックのブルーやシルバー、パールホワイトの3色。ブルーを基調に当社のロゴマークが生きるようにそれぞれデザインされ、近未来イメージを意識した新物流センターとの統一感を図っています。
ソリューションのポイント
課題 物量が年々増加も、拠点の分散で作業ロス
当社の物流業務が既設の複数工場内に分散していたため作業ロスが生じていました。出荷作業が翌日まで持ち越すこともあり、淡路島という立地条件も重なって至急の改善策が求められていました。
検討
10年先も見劣りしない
最先端を目指す
新物流センターの建設計画が立ち上がり、“10年先でも時代の変化に対応できる土台づくりと見せる物流センター”をコンセプトに、最先端の設備とシステム導入を検討。ニチユ三菱さんから最終的に「無人ラックフォーク+ロジナビ案」を提案していただきました。
効果
作業スピード、
生産性が格段にUP
大幅な自動化とシステム化で作業スピード、生産性が格段に向上しました。特に音声ピッキングは、考える時間を作らず作業できるため予想以上に効率的で、今後さらに幅広い業務での活用を検討中です。また端末搭載の「ピッカーエース」も操作が楽で、女性社員による「リフトウーマン」の育成にも注力していきます。
各設備の自動化、無人化で
驚異の作業効率の達成
以前だと1人当たり1,000個の入庫梱包が限界でしたが、自動梱包コンベアラインとパレタイザや無人フォークによって従来の5倍の作業効率を達成できました。出荷作業も以前は針打ちからラベル貼りまで手動で1人250箱が精一杯でしたが、自動製函機などの導入で今では1日最大500箱の出荷も十分にこなせます。
物流管理システム「ロジナビ」の恩恵を全員が享受
物流管理システムの一元化とIT化によって、ピッキング作業も大幅な時間短縮が生まれ、その人員を出荷梱包の応援に回すことができたので、業務全体で2~3割の省力化が図れていると思います。導入当初は、「トラブった時に融通が利かないのでは?」と不安でしたが、それも杞憂に終わり、今では問題なく全員がその恩恵に預かっています。