ニチユ 京都・滋賀事業所に新棟建設へ ~ 主力のバッテリー式フォークリフトなど生産・出荷能力増強 ~

ニチユ〔日本輸送機(社長 裏辻俊彦)〕は、京都事業所内に主力製品であるバッテリーフォークリフトなどの新出荷センターを建設するほか、同事業所内の機械工場を滋賀事業所敷地内に移転し新築するなど工場リレイアウトに着手する。
投資額は約25億円で、11月中旬にも着工し、2007年8月の稼動を目指す。
今回の計画は国内外でのバッテリーフォークリフトを始めとする物流機器の需要増加に対応するもので、生産能力は現行比約30%アップを見込む。

まず、京都事業所(京都府 長岡京市)の敷地内に延床面積約5,000平方㍍の新出荷センターを建設し、出荷・配送機能を強化。次に、機械部品の加工ラインである同事業所内の機械工 場を滋賀事業所(滋賀県 安土町)敷地内の遊休地に移転するとともにマスト(フォークリフトの昇降装置)組立機能の一部を統合して、延床面積約12,000平方㍍の規模で建設し能 力を増強する。また、同工場内にマスト部分の粉体塗装設備を設け、塗装品質を向上させるとともに、環境対策としてVOC※低減を図る。

近年、環境意識の浸透を背景に物流業界でもCO2の排出量削減ニーズが高まっており、国内市場では急速にフォークリフトのバッテリー化が進展している。さら に中国を中心としたアジア地域でも市場が拡大しており、国内で26%のシェアを持つバッテリーフォークリフトの生産能力増強が急務となっている。さらに物 流システム部門でも、活発な設備投資を受けて市場が拡大しているため、生産スペースの拡大や部品供給の効率化などが必要となっている。
また、創立の地である京都工場では建屋や設備の老朽化も進んでおり、生産の効率化も課題となっていた。このため、品質向上と環境対策および生産効率化・物流改善の実現に向け、総合的なリレイアウトに踏み切るものである。

写真1:【京都事業所 新出荷センター】
写真2:【滋賀事業所 新工場棟】

※VOC(Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物