事業と人

社会やお客様の課題を解決する事業製品と、
そこに関わった先輩社員の仕事を紹介します。

Topic 03

統合後初の新型車
「ALESIS」の市場投入

Topic 03 統合後初の新型車「ALESIS」の市場投入

製品の特徴

世界的に進む環境規制の強化を背景に、物流業界ではバッテリー式フォークリフトへのニーズが急増しています。そのニーズに応えるため、2019年 11月、各社の強みを結集したバッテリー式フォークリフト「ALESIS(アレシス)」を発売しました。統合の象徴ともいえる本製品は、統合以前から開発企画を進め、完成させました。特長であるスタイリッシュな外装デザインのほか、運転席からの視認性や操作性は、様々な物流シーンで大きな存在感を発揮しています。

この製品に関わった先輩社員

開発職

N.M (2001年入社)

フォークリフト開発部
バッテリ車開発課 主任

輸送機器メーカーで設計・開発職に携わりたいと考えていた。自分の持つ技術、知識、経験で世の中の利益に貢献することを使命として、日々開発に取り組んでいる。

バッテリー式フォークリフトの
パイオニア企業として、
次世代のフォークリフトを生み出す

従来機種を超えるスペックを実現するため、
車体の全体から詳細までを設計

開発目標であった「ALESIS」の車体サイズや走行速度、荷役(荷物の上げ下ろし)速度を実現するため、車体における各装置のレイアウトやスペックの検討を行いました。また、搭載する各装置の詳細設計も担当。「ALESIS」では、低重心を実現するためにバッテリーの搭載方法を従来機種から大きく変更したため、各装置のレイアウトに苦労しました。

会社の統合の中でスタートした
新プロジェクト

開発をスタートしたのはニチユ三菱フォークリフトとユニキャリアが統合し、三菱ロジスネクストが誕生するという時期でした。旧2社から開発メンバーが集まりましたが、文化の違い、開発手法の違いに戸惑うばかりでなく、働く場所は京都・安土・滋賀・新川崎とバラバラ。とにかく開発の初期は何をするにも時間がかかりました。

今回を超えるモデルを
世に送り出したい

苦労を乗り越え、バッテリー式フォークリフトのパイオニアである当社で、「ALESIS」の開発に携われたことは非常に光栄です。しかし、限られた開発期間やリソースの中で思うようにできないこともありました。今後、「ALESIS」のフルモデルチェンジに関わることができたら、今回を超える「ALESIS」を世に送り出したいです。

当社で次世代の
フォークリフト開発に挑戦しませんか

日々あらゆる問題や課題が発生しますが、困ったときには部署を越えて気軽に相談しやすい環境で開発に取り組んでいます。自動車業界と同じく、電動化がますます加速するフォークリフト。やりたいと思ったことにどんどん挑戦できる当社で、次世代のフォークリフトを生み出すために一緒に働きませんか。

設計職

O.H (2008年入社)

コンポーネント・先行開発部
コンポーネント技術課

漠然と、「大きな動くものを作りたい」と考えていた就活中に当社に出会う。工場見学で自分の意志と合うことを感じ、入社を決意。現在は図面作成や部品表作成など、小型エンジン車の量産に向けた開発に携わる。関連部署とスムーズに連携しながら、試行錯誤を重ねている。

製品化の達成感はひとしお
――机上設計から製品化まで、
ものづくりを実感する設計業務

シミュレーションした部品を試作し、
量産立ち上げへ

フォークリフトの爪部分を支える支柱である「マスト」の開発設計に携わりました。まずは机上で3DモデルやFEM解析、過去の技術資料を用いて構造や強度などを検討。検討完了後には試作品を製作し、製造性などを確認しました。実際に、机上で検討した品質をクリアできているか検証しながら、社内の関連部署やサプライヤーと綿密な調整を重ねました。

拠点間の距離や様々な問題を乗り越え、
耐久試験をクリア

マスト開発設計の拠点は神奈川でしたが、試作品の製作と生産車両の拠点は滋賀と京都。実車の確認が容易にできないことや、関係者間の意思疎通に時間がかかったことに苦労しました。さらに、マストの耐久試験の中で様々な問題が発生し、何度も再試験を実施。約1年に及ぶ耐久試験となりましたが、予定されていた日程をフルに使い、開発完了できました。

さらにフォークリフト作業者の
目線に立った設計を

今回、マストのコンセプトである「広視界」を実現できました。今後、より一層フォークリフト作業者の目線を意識したマストを設計するように心がけていきたいです。

ものづくりの喜びを実感

様々な制限はありますが、設計は自分たちの意志を最も製品に反映でき、ものづくりを実感できる仕事です。設計したフォークリフトが世の中で動いている場面を見たときは素直に嬉しいです。最近では「ALESIS」がTVドラマに登場し、家族からも「かっこいいね」と評判でした。開発開始から製品化まで、関わる業務は非常に多いですが、その分、製品化したときの達成感は最も大きいと思っています。