Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.

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物流現場の人手不足に 自動化技術で応える

Story2 物流現場の人手不足に自動化技術で応える

eコマースの拡大などにより物流需要が高まる一方で、現場における慢性的な人手不足や作業員にかかる高い労働負荷は深刻な社会課題となっています。高品質な物流の要求、配送の小口化・細分化・迅速化、物流量の増加など、物流を取り巻く環境は大きく変化しており、物流現場においては作業効率や作業環境の改善、人手不足への対応が求められています。
工場や倉庫における屋内物流は自動化が進みつつありますが、一方で、冷凍倉庫内や屋外で行うトラックの荷積み・荷降ろしなどはいまだに人による作業が中心となっています。
1971年に世界初の無人フォークリフト(AGF)を開発したパイオニアである当社は、これまで工場や倉庫内物流を中心に、現場の無人化ニーズに最新技術で応えてきました。今後は、より広い範囲で「人と機械の共存」を実現させるべく、さらなる物流の自動化に向けた取り組みを進めていきます。

人と機械の共存

取り組み

国内初となる、-25℃冷凍倉庫対応のAGFを発売

冷凍倉庫における業務革新に取り組む(株)ニチレイロジグループ本社と共同で、冷凍冷蔵倉庫型のレーザー誘導方式AGFを開発し、2022年6月より販売しています。
従来からの課題であった低温環境下における作業者の負担や、慢性的な人手不足による業務稼働の不安といった課題を解決します。

物流実験センター

現場での実証実験を繰り返し、過酷な環境で活躍する無人フォークリフトを製品化

私は開発責任者として本プロジェクトに参加しました。冷凍倉庫内での有人フォークリフト作業は、身体への負担が大きく長時間の連続作業が難しい一方で、現場の人手不足も深刻な課題です。そこで今回お客様からの要望を受け、温度差のある冷凍倉庫間の往来が可能なレーザー誘導無人フォークリフト製品化に向けたプロジェクトが始まりました。
製品の実現にあたっては、技術的な課題が多くありました。私自身、何度もお客様の冷凍倉庫に足を運び、前室や冷凍倉庫環境を体感しました。製品化を待ち望むお客様の期待に応える一心で、絶対に課題を克服しよう!とプロジェクトメンバーと共に何度も試行錯誤を繰り返し、無事に製品化に至ることができました。
展示会でのPRやプレスリリースを機にお客様からの冷凍倉庫仕様でのお引き合いが増え、反響の大きさを感じています。
また、今回の経験を通じて現場では多様な方々が協力して作業を行われていることが改めて分かりました。今後はユニバーサルデザインの視点を取り入れた製品開発にも携わっていきたいです。

技術本部 物流ソリューションエンジニアリング部 物流システム 生産設計課 課長 門地 正史

技術本部 物流ソリューションエンジニアリング部 物流システム生産設計課 課長
門地 正史(2024年4月現在)

※インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。

三菱重工業(株)と連携し、物流の自動化に向けた実証実験を進めています。

工場や倉庫における屋内物流は自動化が進みつつある一方、屋外で行うトラックの荷積み・荷降ろしなどは人による作業が中心となっています。
三菱重工業(株)と当社が共同運営する「物流実験センター」では、AGFなどの自動化機械に、先進的な技術をさらに適用して、荷役作業の自動化実現にむけた実験や検証を進めています。

荷役作業の自動化実現にむけた実験や検証

フィンランドに無人搬送車のデモセンターを開設

フィンランドの生産拠点MLFIにて、AGV(無人搬送車)のデモセンターを開設しました。実際の倉庫環境が再現されており、AGVとフォークリフトを併用して、荷物が運び込まれ、棚に保管し、出荷されるまでを見ることができます。
有人フォークリフトとAGVの両者協働を実現する「ミックスドフリートソリューション」の開発を推進していきます。

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